29日の午前はFederal Judiciary Centerを訪問。日本で言えば最高裁の事務部門と司法研修所を外出ししたような機関と思われました。担当者による説明は、FJCの機構や役割に関するものと、連邦司法制度の全般的な説明が多く、ややハーグ条約とは遠かった印象でした。
午後は、ひとつの目玉だったFBI(連邦捜査局)訪問。厳重なセキュリティーチェックを受け、iPhoneをはじめ、すべての電子機器を取り上げられて、連れて行かれたのはFBI関連グッズのショップ。その後はFBIの栄光の歴史をたどる展示。絵画のなかに仕込まれた盗撮器など、目を引くものもありましたが、ちょっと拍子抜けでした。
ところが、その後の担当者の話はとても興味深いものでした。私たちの最大の関心は、ハーグ条約の手続のなかで父母が和解をして、連れ去ってきた母が子を連れて米国に戻ることにしたケースで、果たしてFBIがなお母親を逮捕するかという点でしたが、これに対する答えはNOでした。FBIは、国際的な子の連れ去りは、あくまで民事的に解決されるべき問題で、刑事処分は最後の手段だと考えている、従って円満な合意が成立して、子どもが帰ってくることになったのに、なお刑事処分のために身柄拘束をすることは考えていない、とのことでした。合意の成立を証明するのには、日本の裁判所の調停調書+訳文で十分な印象でした。また、帰国するにあたり、訴追権を持つUS Attorneyが訴追しない旨の一筆を書くこともあるそうでした(FBIはその旨をUS Attorneyに進言するそうです)。もっとも、State Lawについては、よくわかりませんでした。
熱心にやりとりしていた結果、次の訪問先である米国厚生省への到着はぎりぎりに。こちらはハーグとはほとんど関係なく、子ども虐待に関する取り組みの紹介でした。むしろ日頃子ども虐待問題に取り組む私としては、なじみのお話でした(ただ、養子縁組の多さには改めて驚くとともに、縁組後の支援もかなりやっている印象でした)。ただ、連邦政府は基本的に州政府にお金を出す代わりに施策をやらせるという立場で、実際の運用は州あるいは郡の状況を見なければわからない印象でした(そして、州や郡の取り組みには相当ばらつきがあるようでした)。
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